【完】好きなんだからしょうがないだろ?
「だって、大好きな幼馴染みのためにダイエット頑張ったんでしょう?太るのは簡単だけど……痩せるのって、辛いよねぇ。麻白さん、実は努力家?」
ーーードクッ
胸は異常なほどに速さを持つ。
空でも墜ちてきたみたいな錯覚すら引き起こしてしまう。
それほどの衝撃とショックが、突如降りかかった。
「御木本さん……、」
「でもさ、結局はフラれたんでしょう?」
一番触れてほしくない傷口が、頑なに拒もうにも、こじ開けられれば必然と開いてしまう。
それは、怖いことよりも悲しみの方が大きくて。