【完】好きなんだからしょうがないだろ?



「痛っ……」



目を開くとお尻と手は草の上、右足は……。



「どけ」


「は……?」


「三秒以内にどけ」



少し掠れたような、低く重い声に殺気を感じ、目線を移せば。



「うわぁっ……!」



あたしを捕らえたのは……。



ーーー冷気を纏う、鋭い瞳。



「俺を踏みつけるとはいい度胸だ」



さようなら、あたしの右足……。



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