恋の温度はプラマイ10度
「スタッフさんいないね。」

結局、イルカショー終わりに会えなかった。

「まぁ、会えるだろ。気長に待とう。」

「クラゲ♪」

私は、クラゲが大好き。フワフワしてるし可愛い!

「クラゲ好きか?良かった。」

「んふふ。あっ。あれ。」

私が見たのは、籠持ったスタッフさん。

「零斗行こ!」

私は、零斗の手を引っ張って走りだした。

「すいませーん。カップル限定の品を貰えますか?」

すると意外な答えが。

「では、ここで、キスをしてください。勿論、口ですよ。では、どうぞ。」

「零斗。どうす、んん」

零斗はこれを分かっていたかのように唇を重ねる。

少し開いた唇に舌が入って来た。

「あっ、んん。」

こんなしびれる様なキス。勿論、知らない。それどころか私達は今日付き合ったばかり。

なのに、とろける。

「お客様。もう大丈夫でございます。」

冷静なスタッフさんに止められると唇を離す。

「はぁはぁ。零斗。だからこんな所でね。あんなのは駄目!」

「はいはい。早く頂戴。」

「では、限定品のペアリングです。」

手渡されたリングには、青い真珠の様な(多分、偽物)物が埋められていた。

「ありがとうございます。」

「そのペアリングを退場ゲート前のショップに持って行くと名前やイニシャルがほれますよ。」

「わー!零斗。行こう!」

「クラゲは?」

「いいの!早く零斗の家にも行きたいし。」

「あー。その言葉反則。」

なんの事か分からない私は、ニコッとしといた。

「ほら。行くぞ。」

「うん!」


そして、二人の名前の頭文字。

N♡R Forever Love

と書いてもらった。

嬉しいな。

これって、色違うね。
私は、青だけど、零斗は赤。

なんだか、お互いの色を交換してる感じ。

「俺の家。来るんだろ?」

「うん。」

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