恋の温度はプラマイ10度
「おはよう。晴馬さん。」

「今更猫被っても。零斗。」

「そうだな。んじゃ行くか。」

そう言って彼は右手を差し出した。

「はっ?」

「はっ?ってなんだよ。俺に向かってそんな口聞くとどうなるのか。教えたよな。」

でた。俺様。

「寒い。左手。」

やっぱり。ありえないぐらい体温の差。

そりゃそう思うね。

私は、そっと左手を重ねた。

「どこ行くの?」

「水族館。」

「えっ!?それじゃ零斗。寒くないの?」

「お前の手暖かいから平気。」

そんな言葉にドキッ。とする私。

「ドキドキしてんの?」

「はっ!へっ?あっいやあのー。」

「どうなのか言ってみ?」

「ドキドキしてます。」

「ふーん。」

満足そうな笑顔を見せた。
やっぱりカッコイイよ。
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