この物語になんて名前をつけよっか?


言いたいけど怒りでうまく言葉がまとまらなくなったみどりは何か言いたげにするも中々言葉を出せずにいた。再びみどりは涙を流す。少し距離が離れたところでそれを見ていた明音はこれは止めたほうがいいのではとそこに行こうと足を動かすが隣にいる少年がそれを止める。無言で少年は首を横に振れば明音はそこへ踏みとどまった。


「へぇ、泣くんだ。泣くほど嫌なのになんで共学の学校なんてきたの?もしかして男が怖いとか言ってかわいがられようとしてるの?」

「!っんなわけ…!なんなのあんたさっきから!!!」

視線は断然少女のほうが低いので絵面的にはみどりが少女を見下ろしている感じだが、少女の目は自分を見下しているようにみどりは見えた。拳にさらに力がこもる。そんなみどりをみて少女は盛大に溜息を吐いた。その様子にさらにみどりは怒りを覚える。怒りを少女にぶつけようとしたみどりの言葉を静止するように少女は口を開いた。


「一生懸命伝えた思いが届かないのはよくあること。だけどあいつはそれでも伝えた。だけどあなたはそれを投げ捨てたようなもんよ。過去にどんなことあったかなんて知らないけど、断るなら断るなりに礼儀があるんじゃないの?なんで泣くの?泣きたいのは振られたほうのはずなのに。」

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