今日から魔王はじめます!
『_____下、陛下。


着きましたよ…起きなさい』


「…ん…」



痛む頭を抱えながら首を振り、むくりと起き上がると、私を捉えたのは、神秘的な黄金の瞳。


回りには、可愛らしいレンガ造りの家々。


すぐそばには海と小さな船があり、ここが港だと認識することができる。



回りには人はほとんどいないので、不死鳥の姿を見て驚く者はいない。


私は不死鳥の背から降りると、首を1回、回した。すると案の定ゴキゴキと音が鳴る。


うわぁヤバイ音した、と思いながら制服とかつらを整え、私は不死鳥に微笑みかけた。



「ありがとう、不死鳥。ここはどこ?


ここはもう“獣の王”の領土なの?」
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