今日から魔王はじめます!
「立てる!?」


「っ、大丈夫だ……うおっ!?}



階下から再び熱波が襲ってくる。


青い焔…やはり竜人の看守による攻撃か。



「逃がすかぁ!!」



看守や獄卒たちが次々と階段を上ってきている。うわあ、暗いけどわかる……すごい殺気!怖あああぁぁ!


レンが立ち上がり、私の手を強くつかんで走り出した。


背後で青い焔がどんどん撃たれるのがわかる。大砲が着弾したみたいに地下監獄に音が響くからだ。



「愛美!振り向くな!!前にも看守がッ」


「え!!」



レンの声を聴いた直後、体が横に押し倒された。


ぶしゅうう、と地面が焦げる音を聞いて、間一髪青い焔を避けられたのだと理解する。


なにこれ、怖い……!


今まであまり実感のなかった恐怖が襲いかかってくるように、私は固まってしまった。



「愛美、早く立て!次が来る!!」



ど、どうしよう、私……腰が抜けちゃったよ!



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