今日から魔王はじめます!
「なんらかの理由……って?」


「それには3つの場合が考えられる。


1つは、お互いのほかに、二種族の以外の脅威があり、お互いの最終兵器の情報を共有しなければならなくなり、


情報の漏洩を防いだ」


「……でも、それって無理がない?お互い以外の脅威があるなら、わざわざ魔王が人間王に情報を渡して、


人間王がそれを“魔王に捧げる”という体で文を書く?」


「俺だって意味が分からないから、検証は難しいんだよ!」



レンが怒ったように石碑を見上げた。


神聖文字で書かれた石碑が、スレイブヤードにあっただけでなく、


それが魔王に捧げた文だと来たら、勇者じゃなくたって動揺するよね。



「2つ目は、初代魔王と聖王陛下が本当は友好な関係にあった場合だ」
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