今日から魔王はじめます!
「……!!」



私ははっとして口を押さえた。


それって、もしかして……!



「この仮説だと、二人の王同士がお互いの秘密を共有しあうことで、


友好の意を示したことになる。


それは、この“魔族の王に捧げる”という文章の意にも合っているよな」


「……でも、もしこの文が真の魔剣の扱い方を示しているなら、やっぱり不自然だよ。


魔王が、次の魔王に魔剣の使い方を教えればいいんだもん」



それに、もしこの神聖文字の石碑が正しいことになれば、


魔王城にあった悪魔文字の石碑が間違っていることになる。


それはそれでよくわからない話だ。


なぜ、魔剣の真の抜き方が神聖文字で書かれていて、


間違っている作法が悪魔文字で書かれているのだろう。
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