今日から魔王はじめます!
「……もしかしたら聖王陛下は、神聖文字も読める魔王に、


真の魔剣の使い方を示したのかもしれないな」


「……どういうこと?」



レンの言うことの意味がいまいちわからない。


そんな私に、レンは笑って説明する。



「これはパターン2の仮説を膨らませたものだけどさ。


神聖文字が読めるってことは、その魔王は人間王と親密な関係にあるってことだろ?


神聖文字を扱えるのは王族のみだから、よほど仲良くならなくちゃ石碑の文字は読めない」


「た、確かにそうだね」


「でも、逆に読めたら、二つの種族は戦争なんてしてないことになる」



そ、そうか。


突拍子もない推理だけど、確かに筋は通っている。


レンの説明では、まだわからないことだらけだが、これだけは言える。



これを証拠として持って帰れば、始祖の時代、魔王と人間王は友好な関係にあったと証明できる。


つまり…停戦…いや終戦のきっかけになる!


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