今日から魔王はじめます!
レンとともに再び街に出る。今度の目的地は港だ。


地図を見たところ、王都行の船は、西端の小さな港から出ているらしい。


船旅はどうやら2日程度で済むそうだ。



「街も、夜とはまた違った活気があるねえ」


「中立区域は、戦時では多分一番平和な場所なんだ。


昔から魔族も人間も、差別なく暮らしてる場所だから」



確かに、人間の売り子のそばに風精(シルフ)がいたり、


旅芸人のようないでたちの集団には、悪魔の羽が生えた魔族や人間のほかに、


炎を纏う赤獅子(マンティコア)がいたりする。



シャドウィングも、ここみたいに、気軽に人間が観光に来れる街にしたい。


あんなに綺麗な街並みなんだ。


魔族だけで独占していてはもったいない。
< 183 / 383 >

この作品をシェア

pagetop