今日から魔王はじめます!
「……レンは、自分に厳しいんだね」


「別に、普通だと思うけど」


「そんなことないよ。だって……」



あまりに背負うものが大きすぎて、現に私はめまいがしそうだ。


まだ16歳なのに、レンは国民の期待をすべてその背中に負っている。



「それに、民衆って、勝手だね」


「俺たちも、日本にいたときは、政治に対して好き勝手言ってただろ?


人の上に立つ立場になって初めて、わかることもある」


「私も、できるかな…」



いずれ魔王になるなら、きっとそれは私も背負うべき重責なのだろう。


責任を持って、国を治められる?


不安だ。私じゃとても、務まらない。
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