今日から魔王はじめます!
「…とりあえず、わからないことをいつまでも考えてたって仕方ないな。


まずは…聖剣を手にして、この石板が正しいことを示さなきゃならない」


「…そうだね」



変わらず、私達の目的地は聖剣のある洞窟だ。


教会が石板の内容をどうして知れたのかとか、どうして神聖文字の石碑がスレイブヤードに隠されていたとか、


謎は未だに多くある。


今はまだ、その真実を知る段階ではない。


きっと手を伸ばしても、陽炎のように消えてしまうだろう。



「せっかくカフェテリアに来たんだ。なんか頼もうか」


「え?でもお昼ご飯には早いよ」



むしろ、食べたばかりなので、食事は御遠慮したい。


何故ならテーブルも体も揺れるから。



「あのな愛美。このくそ揺れる船で、ご飯も早め早めに食べなきゃ、ホントに眠れなくなるぞ」



う。



「確かに…そうだね」



そうだった。


前回の航海でも、全然寝れてないんだった…。
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