今日から魔王はじめます!
「レン、ここに幻獣……不死鳥みたいな強い魔物がいるなら、どんなのだと思う?」


「それは俺が聞きたいくらいだよ。こんな体調で聖剣を取りに行けるのか、


甚だ不安だ」



大きく息をつきながら、額の汗をぬぐうレン。


確かに、いつでも涼しい顔をしているレンだが、


今はスレイブヤードにいた時と同じくらい顔色が良くない。



「それに、洞窟をねぐらにされてたら、やばいぞ……」


「え?」


「教会が試合までして、聖剣を手に入れられる人材を作ろうとしたのは、


ここら辺に棲む魔物のせいでもあるかもしれない」


「どうして?」


「魔物が強すぎて、きっと聖剣を取りに行くこともできなかったんだ。


教会側にある戦力では足りなくて、藁にもすがる思いだったんじゃないのか」





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