今日から魔王はじめます!
そっか…そりゃ、確かに何も知らなくて強い人間に情報を渡すでもいいけど、


身内で聖剣を手に入れて、歴史を秘匿する他に魔族もついでに倒してしまえば、ラッキーってことだ。



「ッ!」


「レン!?」



突如、レンが弾かれたように顔を上げた。


あわててそれに倣って上を向くと、そこにはエメラルドグリーンの鱗を持った……、



竜(ドラゴン)!?



「やばいっ…マジでいやがった、あれ…疾竜(ワイバーン)だ!!」



ワイバーンってなに、ドラゴンと何が違うのー!? という質問を口に出す暇も無かった。


どうやら、私は竜達に侵入者とみなされたらしい。


上空に舞った全長3mほどの竜が、こちらに向かって口を大きく開けて。



「「どわぁぁぁあ!!?」」



凄まじい炎を吐き出したのだ。
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