今日から魔王はじめます!
「見えたな。あれが、洞窟の入口だ」
森を抜け、暗く湿っぽそうな、しかし大きくてどこか神秘な洞窟の入口を見つけた時には、
もう既に私達はヘトヘトでボロボロだった。
迷いの森の名の如く、やはり道は入り組んでいて、凶暴な魔物にも何匹か遭遇した。
やはり私は黒い炎を操れなければ、魔王としての威厳は無いに等しいらしく、
無条件に降伏し、忠誠を誓ってくれる魔物なんていなかった。
コノヤローランスさんめ、役に立たない知識を与えおって。
「先に治癒(ヒール)しとくか」
「あっ、それ、ゲームっぽい」
「なんでもかんでもゲームに繋げるのやめろ」
いやぁそういうつもりでは。
「負うものは幻、負わされるも幻。
儚き世のように疵は消える、
法術典項の二十五、“天清(テンセイ)”」
森を抜け、暗く湿っぽそうな、しかし大きくてどこか神秘な洞窟の入口を見つけた時には、
もう既に私達はヘトヘトでボロボロだった。
迷いの森の名の如く、やはり道は入り組んでいて、凶暴な魔物にも何匹か遭遇した。
やはり私は黒い炎を操れなければ、魔王としての威厳は無いに等しいらしく、
無条件に降伏し、忠誠を誓ってくれる魔物なんていなかった。
コノヤローランスさんめ、役に立たない知識を与えおって。
「先に治癒(ヒール)しとくか」
「あっ、それ、ゲームっぽい」
「なんでもかんでもゲームに繋げるのやめろ」
いやぁそういうつもりでは。
「負うものは幻、負わされるも幻。
儚き世のように疵は消える、
法術典項の二十五、“天清(テンセイ)”」