今日から魔王はじめます!
第四章
*処刑
「どうして。どうしてお前が……ッッ!!」
レンの声が、どこか遠くに聞こえる。
思考回路がどこかにいってしまったかのように、私の心は答えを求めて彷徨う。
どうして、なんて。
それは、一番私が聞きたいことだ。
「竜は幻獣だぞ!魔物を束ねる最強の存在だ!!
それを、魔王の幹部が殺していいのかよ!?」
「おや。ずいぶん口調が荒くなりましたね、勇者」
「そんなことを話してるんじゃない!話題をすり替えるな、“智の王”!!」
叫んだレンに、ランスさんは笑みをたたえた。
「もともと魔物は魔族に仕えるものですよ。それを魔族が粛清して何が問題だというのですか。
ましてや、魔物の身で聖剣を守る守護獣を名乗るなど」
殺されて当然では?と。
飄々とした表情で、彼は…言った。
違う。違う、違う。この人は、私の知ってるランスさんじゃない。
ランスさんはもっと優しくて、メイドさんのことも癒してあげていて、
微笑みだって、甘くて爽やかで。
こんな残忍な笑みをする人……私は知らない。
レンの声が、どこか遠くに聞こえる。
思考回路がどこかにいってしまったかのように、私の心は答えを求めて彷徨う。
どうして、なんて。
それは、一番私が聞きたいことだ。
「竜は幻獣だぞ!魔物を束ねる最強の存在だ!!
それを、魔王の幹部が殺していいのかよ!?」
「おや。ずいぶん口調が荒くなりましたね、勇者」
「そんなことを話してるんじゃない!話題をすり替えるな、“智の王”!!」
叫んだレンに、ランスさんは笑みをたたえた。
「もともと魔物は魔族に仕えるものですよ。それを魔族が粛清して何が問題だというのですか。
ましてや、魔物の身で聖剣を守る守護獣を名乗るなど」
殺されて当然では?と。
飄々とした表情で、彼は…言った。
違う。違う、違う。この人は、私の知ってるランスさんじゃない。
ランスさんはもっと優しくて、メイドさんのことも癒してあげていて、
微笑みだって、甘くて爽やかで。
こんな残忍な笑みをする人……私は知らない。