今日から魔王はじめます!
「な、ななな…なんですか!?」



今度の破壊音は、爆破音に似た音だった。


映画とかでしか聞いたことのない音。


『死』の臭いが近くに来たような気がして、血の気が引いていく。



「人間達が、再び我が軍に攻撃を始めたようです。


今まで私が指揮を執っていたのですが…貴女を一度王城へ連れてゆかねばならないので、


少々自陣が心配ではありますが」


「は?攻撃?」



まさか、ここ…。


ぶわっ、と今まで以上の冷や汗が背中で吹き出た。



「お察しの通り。ここ『名前の無い島』は激戦区の1つです」



いやぁぁぁ!!


私、今まで戦場のど真ん中にいたの!?


だから、あの男の人はあんなに怪我をしていたの!?


だったら、ランスさんはやっぱりあの人を殺し…って、もうやだぁぁぁぁ!!



「ここではゆっくり説明もできません。


一度王都へ行きましょう」
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