今日から魔王はじめます!
あの戦いの後、気絶した私は四天王とレンと六人で地上で目覚めるという、


壮絶にしてカオスな経験をした。



操られていたことが分かったランスさんは自殺でもしそうな勢いで、


他の三人の四天王もすごい落ち込みようだった。


特に自分の力を誇っていたアルフレッドさんはそれが実に顕著で、


その落ち込みを利用して、


私は人間側に領土を返還させるというあくどい手段を使わせていただいた。



文句あっか!



魔剣と聖剣は私とレンのもとに渡り、レンは聖ミスリルに帰って、


はあ、一件落着……と思ったその時に私たちは気づいたのである。



魔王の戴冠式できる城がねえ!!と。



というわけで、



「え…影夜国は、一刻も早く新しい魔王を選出したいんですう……。


ど、どうか……教会か貴族のお城を貸してくださーい……」



と頼みに来たのである。


しかも警戒されないよう私一人で。
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