今日から魔王はじめます!
「あ、ここにはウィッグがある!」



女物の長いものから、男物の短いものまで。


さすがに日本製のものほどではないけど、本物の髪から出来ているのか、


結構質がいい。



…だからか、やはり黒いウィッグはなかった。


だいたいブロンドか、金に近い茶色のものだ。



「これは、コレクションかなぁ」



それとも、先代様のものではなく、もっと前の魔王のものなのかもしれない。


それで、なんか魔力みたいなもので、質を保ってる…とかも有りうる。


今まで聞いてきた先代様の印象からして、あんまり変装はしなさそうだし。



「…これを被れば、魔王ってバレないかもしれないかなぁ」



ウィッグを手に取って、呟いてみる。


まぁ、バレないからどうだってことはないんだけど。
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