東方想雨天
「星符『スターダストレヴェリア』!」
「風符『風神の神嵐』!」
早苗は後方支援として、禍霊夢の妨害と魔理沙のサポートをし、魔理沙は大火力を以て禍霊夢の撃破に専念した。禍霊夢はかなり不利な状況にあるが、勝算を既にたてていた。禍霊夢は魔理沙の弾幕を避けきるが、早苗の起こした嵐によって自由に身動きが取れない。それを見越して魔理沙はすぐに次の弾幕を展開する
「星符『サンディクショナルレーザー』!!」
大きな円を中心に四方に伸びた光の柱が回転して禍霊夢を攻撃する。禍霊夢は圧縮され、身動きが取りにくいにも関わらず、すかさず防御に徹し、ダメージを最小限に抑えている。魔理沙はめげずにスペカを使っていく。
「恋符『マスタースパーク』!」
最大出力のマスタースパークが炸裂する。そのまま全て出し切る前に八卦炉を後ろに構え、マスタースパークの中に突っ込んだ。
「星符『ブレイジングスター』!!」
マスタースパークの中を突っ切り、魔理沙が禍霊夢にマッハで突進する。禍霊夢は防御に徹していたが、あまりもの衝撃に姿勢を崩し、大ダメージをうけた。
「……っ……!?」
禍霊夢は早苗の束縛から抜け出し、符を回りに出し、発火した。符は、人魂のようにゆらゆら動き、禍霊夢がスペカを発動した途端、魔理沙の方へ瞬間移動し、接触した。
「鬼火『悪鬼羅刹業炎』!!」
魔理沙に人魂が接触する度に、炎が強くなり焼き尽くす。魔理沙の服は焼け焦げ、所々、肌が露出してボロボロになってしまった。また、魔理沙の息づかいも荒く、魔力の急激な低下とダメージの蓄積の多さが身体に多大な影響を与えている。しかし、未だ衰えを見せようとしない魔理沙に禍霊夢は思わずにやけてしまう。
霊夢の記憶は禍霊夢にも残っている。魔理沙とよく模擬戦の相手をしていた。新しいスペカを試したり、色々な想定を考慮して戦ったりした。しかし、その時の魔理沙はやる気は全く感じられず、必ず負けている。魔理沙自身、本気と言っても自分にはわかる。あいつは余計な所で人を気遣ってるから弱いのだ。だから、実戦をしても粗い戦いばかりをする。今だってそうだ。力任せに攻撃して自分へのダメージは省みない。ただのバカだ。救いようのない、ただの突っ走り野郎だ。でも、この戦いに魔理沙の想いが、禍霊夢に支配された霊夢の一部を抗わせる。
「霊夢、お前を必ず助けて、ぶん殴ってやる!」
霊夢はずっと今回の異変で常に一人でやろうとしていた。悪い予感があったのも1つだが、私も同じく魔理沙を気遣ってムキになっていた。自分もまだまだ修行不足だ。人を気遣って自分から一人にした結果、自分は影に堕ちて、魔理沙達に迷惑をかけている。とても情けない話だ。もし、この身体が戻ることができるなら、謝ってまた一緒に異変を解決したい。
霊夢の想いは禍霊夢の内から光を灯した。禍霊夢は霊夢の抵抗を受けて身動きが取れなくなっている。魔理沙はそれを見て八卦炉を構え、全魔力を集中させた。
「恋符……」
「くっ……やめろ!こんな……ことで……!」
「『ファイナル……スパーク』!!」
濃密な魔力を込めた1本の光の柱が禍霊夢の身体全てを包み込んだ。同時に、全魔力を使い果たした魔理沙が八卦炉に弾かれ、箒から落ちた。早苗はそれを見て、魔理沙を抱えて落下を阻止した。
光の柱が消え、禍霊夢はエビ反り状態で浮いていた。その後、服が黒から赤に戻り起き上がった。禍霊夢に支配された霊夢が、禍霊夢から解放されて帰ってきたのだ。霊夢は、すぐ早苗の所へ移動し、深く頭を下げた。
「ごめん……迷惑かけたわ。私としたことが……闇に堕とされるなんてね」
「いえ、ご無事で何よりです。それより、魔理沙さんを…」
「魔理沙……」
「…………」
魔理沙は気絶していた。霊夢を救えたことを知る前に全てを使い果たしたことで既に虫の息だった。霊夢は軽く頭を撫でて振り返った。
「霊夢さん…」
「大丈夫。早苗は魔理沙の手当てをして、後から追ってきて」
「あ……」
「もう、一人で全てやるなんて考えは辞めたわ。その代わり、ばんばんこき使うからね」
「……はい!気を付けて!」
「えぇ!行ってくるわ!」
霊夢は青蛾のいる水神社へ全速力で飛んでいった。
「風符『風神の神嵐』!」
早苗は後方支援として、禍霊夢の妨害と魔理沙のサポートをし、魔理沙は大火力を以て禍霊夢の撃破に専念した。禍霊夢はかなり不利な状況にあるが、勝算を既にたてていた。禍霊夢は魔理沙の弾幕を避けきるが、早苗の起こした嵐によって自由に身動きが取れない。それを見越して魔理沙はすぐに次の弾幕を展開する
「星符『サンディクショナルレーザー』!!」
大きな円を中心に四方に伸びた光の柱が回転して禍霊夢を攻撃する。禍霊夢は圧縮され、身動きが取りにくいにも関わらず、すかさず防御に徹し、ダメージを最小限に抑えている。魔理沙はめげずにスペカを使っていく。
「恋符『マスタースパーク』!」
最大出力のマスタースパークが炸裂する。そのまま全て出し切る前に八卦炉を後ろに構え、マスタースパークの中に突っ込んだ。
「星符『ブレイジングスター』!!」
マスタースパークの中を突っ切り、魔理沙が禍霊夢にマッハで突進する。禍霊夢は防御に徹していたが、あまりもの衝撃に姿勢を崩し、大ダメージをうけた。
「……っ……!?」
禍霊夢は早苗の束縛から抜け出し、符を回りに出し、発火した。符は、人魂のようにゆらゆら動き、禍霊夢がスペカを発動した途端、魔理沙の方へ瞬間移動し、接触した。
「鬼火『悪鬼羅刹業炎』!!」
魔理沙に人魂が接触する度に、炎が強くなり焼き尽くす。魔理沙の服は焼け焦げ、所々、肌が露出してボロボロになってしまった。また、魔理沙の息づかいも荒く、魔力の急激な低下とダメージの蓄積の多さが身体に多大な影響を与えている。しかし、未だ衰えを見せようとしない魔理沙に禍霊夢は思わずにやけてしまう。
霊夢の記憶は禍霊夢にも残っている。魔理沙とよく模擬戦の相手をしていた。新しいスペカを試したり、色々な想定を考慮して戦ったりした。しかし、その時の魔理沙はやる気は全く感じられず、必ず負けている。魔理沙自身、本気と言っても自分にはわかる。あいつは余計な所で人を気遣ってるから弱いのだ。だから、実戦をしても粗い戦いばかりをする。今だってそうだ。力任せに攻撃して自分へのダメージは省みない。ただのバカだ。救いようのない、ただの突っ走り野郎だ。でも、この戦いに魔理沙の想いが、禍霊夢に支配された霊夢の一部を抗わせる。
「霊夢、お前を必ず助けて、ぶん殴ってやる!」
霊夢はずっと今回の異変で常に一人でやろうとしていた。悪い予感があったのも1つだが、私も同じく魔理沙を気遣ってムキになっていた。自分もまだまだ修行不足だ。人を気遣って自分から一人にした結果、自分は影に堕ちて、魔理沙達に迷惑をかけている。とても情けない話だ。もし、この身体が戻ることができるなら、謝ってまた一緒に異変を解決したい。
霊夢の想いは禍霊夢の内から光を灯した。禍霊夢は霊夢の抵抗を受けて身動きが取れなくなっている。魔理沙はそれを見て八卦炉を構え、全魔力を集中させた。
「恋符……」
「くっ……やめろ!こんな……ことで……!」
「『ファイナル……スパーク』!!」
濃密な魔力を込めた1本の光の柱が禍霊夢の身体全てを包み込んだ。同時に、全魔力を使い果たした魔理沙が八卦炉に弾かれ、箒から落ちた。早苗はそれを見て、魔理沙を抱えて落下を阻止した。
光の柱が消え、禍霊夢はエビ反り状態で浮いていた。その後、服が黒から赤に戻り起き上がった。禍霊夢に支配された霊夢が、禍霊夢から解放されて帰ってきたのだ。霊夢は、すぐ早苗の所へ移動し、深く頭を下げた。
「ごめん……迷惑かけたわ。私としたことが……闇に堕とされるなんてね」
「いえ、ご無事で何よりです。それより、魔理沙さんを…」
「魔理沙……」
「…………」
魔理沙は気絶していた。霊夢を救えたことを知る前に全てを使い果たしたことで既に虫の息だった。霊夢は軽く頭を撫でて振り返った。
「霊夢さん…」
「大丈夫。早苗は魔理沙の手当てをして、後から追ってきて」
「あ……」
「もう、一人で全てやるなんて考えは辞めたわ。その代わり、ばんばんこき使うからね」
「……はい!気を付けて!」
「えぇ!行ってくるわ!」
霊夢は青蛾のいる水神社へ全速力で飛んでいった。