妄想オフィス・ラブ ~キスから始まるエトセトラ~

「「「かんぱーーーーい」」」


まずはビールよね。
はぁー美味しい。

「守屋ーよくやった。しっかしよく影山を連れてこれたなー。影山も飲んでるかーたまにはつきあえ!他の部署の後輩とかにお前の事をよく聞かれるんだよーちくしょー羨ましい!!」

全く羨ましそうに思えないが、がはがは楽しそうに飲んでいるためほっておこう。
1つ上のこの先輩は、お酒の席は好きなくせに全くお酒に強くなく、2杯も飲めば寝てしまう。そして酒の席が終わる頃にちゃんと起きるため、害もない。

「水谷さん、それまだ一杯目でしょ?半分も飲んでないじゃないですかー。影山君に絡まないであげてくださいね」

彼の窓口となる約束をした為、隣に座ってかいがいしく世話をやく。
飲み会が始まっても、水谷さんに絡まれても、影山君のスタンスは変わらない。
無表情に烏龍茶を飲みながら、取り分けた料理を食べる。
しまった。
これだと余計に皆話しづらい?

と、ここで影山君の一期上のかしまし三人娘が登場だ。わが部で中々の粒揃いとされる女子力たっぷりのかわいこちゃん達だ。
影山君の入社から、積極的にアタックしつつも相手にされることなく、中々距離を縮められないとよくぼやいていた彼女達。

さぁーここでどんな攻撃に出るか!

影山君を横目に見ながら実況アナウンサー並に手に汗握って中継を流す。

いや、誰も聞いてないけどね。
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