妄想オフィス・ラブ ~キスから始まるエトセトラ~
「あのーすみません。何故こんな状況になっているのでしょうか?」
ジリジリと資料室の隅まで追いやられて、只でさえ狭い資料室。背中に壁が当たるのはあっという間で。
目の前には、私を壁に追い詰めた張本人、三嶋課長がニヤリと笑う。
「タマ、今流行りのオフィスラブシチュェーションって、知ってるか?」
シチュエーション?
いや、でも今はこの状況が…
「あのー課長?いまいちよく分からないんですが…」
とにかくこの状況から早く抜け出して、帰りたい!三嶋課長との近すぎる距離に危険信号が鳴り響いてる。
ヤバイ。
何か今日は危険な気がする!
「なぁ、タマ。俺が近くにいるのに何考えてるんだよ。あぁん?」
「………っ、」
もう後がない私の顔の横に三嶋課長の左手がトンと、置かれた。
「これが、壁ドンだ」
「そ……そうですね……」
「あぁん?お前、されたことあるのかよ」
「い…いえ、、知っていただけで、されたことはありませんっっ」
もしや課長の言ってたシチュエーションってこれのこと?
課長…以外と乙女?
本人には言えないけど。
分からない。
課長が何をしたいのか本当に分からない!