妄想オフィス・ラブ ~キスから始まるエトセトラ~

目尻に込み上げてくる、苦しかった思いが涙となって溢れる。


「なっ、、なんで今更っ」

ボロボロと落ちる涙を見せたくなくて、顔を隠すように手で押さえる。


「悪かった……でも駄目なんだ」


腕の中から逃れようと、もがこうとしてもびくともしない。あの時……あの時こうして抱きしてめくれたら私だってっっ……。



「……ッ、『俺の事本とに好きなの?』って疑ったの陽太だよっ?……ッ、」


「……うん」


「寂しいって言っても……ッ、一緒に居てくれなかったじゃない……」


「……うん」


「『疲れた』って言ったのも……ッ、、陽太じゃん」


「……うん」







< 75 / 85 >

この作品をシェア

pagetop