〜後悔〜壮絶なＤＶ体験ーＤＶの心理〜逃げなきゃだめだよ！

ある日一人で会社にいた優美の前に


また突然に孝明がきた。



孝明『あれっ‥みんないないの？』


優美『うん。みんなさっき出てって、ひとりぼっちで留守番です。』


孝明『そう。ああ、そう言えば輝くんどう？』

最近の輝のおもい悩んでいる姿を思い出すと、またすぐにしゅんと下を向いてしまう。

優美『うん‥私には何もできなくて。

他にも色々あるけど孝ちゃんに支えられてる。いつもありがとうね。』




孝明『なにもしてないけど。

俺こそ優ちゃんに出会ってから毎日楽しいよ。

何も変化の無い普通の毎日だったもん。


だから俺も優ちゃんに感謝してるよ。


優ちゃんのおかげで輝くんとも知り合えたし。


優ちゃんと輝くんと居ると楽しいし落ち着く。心が癒される。』



優美『私もだよ。そう言ってもらえて嬉しい。』


優美にとっても三人でいる静かであたたかい空間は大切にしたいものだった。



毎日新しいことや楽しいことがあり
お腹のそこから笑うことばかり起きる。





孝明『優ちゃんは、輝くんのことすき？』


また突然その質問だ。


優美『人としては好きだよ。』


孝明『仲いいし、いつっも一緒にいるじゃん。』


優美『そういうのは、お互いに駄目だって決めてあるし。』



孝明『ふーん。輝くんは優ちゃんのこと好きだと思うよ。』


優美『それは無いよ。なんで？』


孝明『なんとなく。輝くんをみてておもうよ。いつも優ちゃんのこと気にしてるし、優しいし。』


優美『輝くんは、ああいう子なんだと思う。

一緒にいて危険を感じたことも不快に感じたこともない。
あの子はどんなことがあっても決して人に危害を加えることもありません。

あたたかい心をもっていて人を大切にする優しい子です。
そういったところがすごく好き。

どんなに気が合って仲良くても、駄目だって決めてあるし お互いにそんな感情はないよ。』



孝明『ふーん。輝くんとあんなに仲いいし、いっつも一緒にいるのに。俺に全然連絡してきてくれないし、避けてるでしょ。優ちゃん俺のこと嫌いなんやろ。』



そんな意地の悪いことを言われても困る。


優美『どうして？そんなことないよ。
孝ちゃんは忙しいから、あまり連絡したら迷惑だと思ってた。』



孝明『前も、言ったじゃん。連絡してきてくれていいのにって。何回言っても連絡くれないし。嫌われてるのかと思ってた。

優ちゃんはほんと謎だらけだし、普段何してるのかも、何を考えてるのかもさっぱり解らない。


それに俺と二人になるの避けてるでしょ。

そんなに嫌なら連絡しないよ。』




優美『嫌いとかじゃない‥。』





何故かとても悲しい気持ちになった。



言葉を間違えば孝明は居なくなるかもしれない。



未だに孝明への警戒心が完全に無い訳でもなかった。




嫌な予感がして孝明からの食事を誘いも何度も断って二人になるのを避けていた。

輝に理由を聞かれても言えなかった。






『ずっと友達のままでいたい。側にいて欲しい。』



孝明には それさえ言えない。




毎日僅かの時間でも、さりげなく顔を見せてくれていた


輝のことまで可愛がってくれた


その孝明のおもいを傷つけない言葉がわからない。




孝明の態度に優美も傷ついていた。