ストリッパー
板野はブラックカードで支払いを済ませ
私たちは店を出る


街は白み始めていた


「じゃあ、僕もこのまま仕事に行こうかな」


えっ、すごいタフな人かも

睡眠をとらずに仕事に出るんだ


「じゃ、ここで。また、店に会いに行くよ」


板野はあっさりするくらいに
タクシーを拾って立ち去ってしまった


結局、私を誘った意味は
釈然としないが

ただの暇つぶしにつき合わされたのだろう


私は眠いからだを引きずって
動きだした電車に乗るために
駅に向かった


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