復讐アプリ
私が振り返ったその先には、私の憧れの人、羽生雅人が立っていた。




「羽生先輩、どうしてこんなところに?」




私はそう言ったあと、すぐに、羽生先輩の表情が殺意に満ちていることに気づいた。




「あんたは、復讐アプリを知ってるよね?」




羽生先輩のその一言に、私は自分の心臓を貫かれたくらいに、ドキリとした。




「オレの大好きだった明美は、復讐アプリの投稿のせいで死んだんだ。

誰かが明美を呪い殺すために、復讐のシナリオを書いたから……」




「羽生先輩、何を言ってるんですか?

私にはさっぱり……」




「ウソをつくな!」




図書館全体に聞こえるような大声で、羽生先輩が私を怒鳴りつけた。
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