復讐アプリ
「お姉ちゃん、復讐は正義だよ。

憎い相手は、罰を受けるべきだって、お姉ちゃんも思うでしょ」




「止めてよ……。

来ないで……。

あっちに行ってよ!」




「復讐アプリのヘビーユーザーなのに、新規投稿をためらうなんて、
お姉ちゃんはズルイよ。

お姉ちゃんは、僕のおかげで、復讐を果たせたのに!」




「だって、仕方ないでしょ。

私には、憎い人がいないんだから……」




「だったら、世の中のすべてを憎みなよ」




そう言って、和宏は青白い二本の腕を伸ばしてきた。




そして、和宏の冷たい手が、私の首に触れると、私はその冷たさにゾッとして悲鳴を上げた。




「お姉ちゃん、復讐アプリのヘビーユーザーは、
もう復讐アプリを抜けられないんだ。

僕がそういうルールを作ったから」




和宏の冷たい手が、突然、私の首をしめつけ、私は息ができなくなった。
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