イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で
「よくやったな、撮影」
「え…?」
「前言は撤回してやるよ」
ラテをつくりながら、そっけなく言った言葉は、ちゃんと日菜の小さな耳に届いたようだった。
見る間に顔が真っ赤になって、あたふた動揺し始めた。…フォーク、ケーキに落とすんじゃねぇぞ。
「よかったぁ…!で、でも…かなり好き勝手に思ったことを言ってしまったんだけれど…大丈夫…?
晴友くんが思ってないことを言ってたらどうしようって…さっきからずっと心配だったんだけど…」
「んなこと、ねぇよ…」
むしろ、すべて見透かされたような気がして…すげぇ、ドキドキしたっちゅーか。
なんかもう、だめだって思ったんだ。