イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で
ぶっきらぼうだけれど、晴友くんは嘘は言わない人だ。だから…すっごくほっとした。

だって、ずっと嫌われていると思ってたんだもん。



あんまりうれしくて、ニヤけてしまいそう。

気持ちわるいヤツって思われたくないから、上目づかいにおそるおそる晴友くんを見上げる。


すると晴友くんは、ちょっと眉をひそめて視線をそらした。

でも、すぐにぶっきらぼうに、




「…今日は、その、大丈夫か?」


「……え?」




なにが?大丈夫なんだろう?


不思議に思って首をかしげると、晴友くんはまた視線をそらしてしまった。




「なにもないなら、いい…」


「う、うん…」




なんだか、ヘンなの。


前はにらむように真っ直ぐ見つめてきたのに、急に目をそらしたりなんかして。


ん…?

顔が赤い?熱でもあるのかな…?

「具合がわるいの?」と声をかけようとしたら、不意にじっと見つめられた。
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