イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で
その時面接してくれたのは、このお店のオーナーさんだった。



榊祥子(さかきしょうこ)さん。

あとで知ったんだけど、榊くんのお姉さんだった。




面接を受けようとわたしがお店に入った時、祥子さんはすでにわたしぐらいの歳の女の子と話をしていた。



面接しているみたい…。
いけない、お邪魔になる時に来てしまった。



わたしはさっと大きな古木の柱の陰に隠れた。










「じゃあ、志望動機を教えてもらえる?」


「はい!
実は、ずっと前からこのお店のリピーターだったんですけど、お店の雰囲気もいいし、なにより店員さんがみんなすーっごい素敵でずっと憧れてたんです!
だから、わたしも一緒に働かせてもらえたらって思って!」




はきはきと元気いっぱいに答える女の子。




わぁ…。

わたしとまるっきりおんなじ志望動機だ…。


もしかして…。

この子も榊くんのことが好き…とかだったりするのかな…。
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