イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で
チラっと見ると、笑顔がかわいくて明るそうで、わたしよりずっと接客に向いていそうな子だった。
ここの素敵な店員さんたちと働いても、全然引けをとらないってくらい。
どうしよう…。
募集は1人って書いてあったし、先越されちゃったかな…。
って、不安に思ったけど。
祥子さんの態度は予想外だった。
「以上が志望動機?」
「はい。そうですっ!」
「ふぅんそう。
ごめんね、それなら不採用だわ」
ええ?
即答で不採用!?
き…キビしい…!
女の子もわたしと同じように思ったみたい。
ちょっと不愉快そうな口調で「どうしてですか?」って訊いた。
「うちのお店を気に入って、働きたいって思ってくれるのはうれしいけれど、本当にそれだけなのかな?」
「え…?」