イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で
いきなり、波乱の幕開け
しばらく歩いていると、人だかりができていた。
どうやら、ドラマか何かの撮影現場みたいだ。
これほどの人だかりってことは、相当有名な芸能人か誰かがいるのか。
「わぁ、なんだろう?」
日菜も興味が湧いたようだ
「ちょっとだけ見て行かない?」
「急いで帰らなきゃいけないんだろ?」
「ちょとだけ」
ねだってくる日菜なんて初めてだ。
俺は引っ張られるように人混みに割って入っていった。
「はいカット!!」
撮影現場が見えるところにまで割り込んだ時には、撮影はちょうど終わっていて、出演者たちを見ることはできなかった。
「カンナちゃんすっごいかわいかった―!」
「生で見るともっと美人だなー」
カンナ?