イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で
でも…
わたしの脳裏に、期待を込めた考えが浮かんだ。
このまま、カンナさんがいなくなってくれれば…。
はっ、となった。
わたし…なんて嫌なことを…。
そんなこと思っちゃだめだ。
助けなきゃ…。
だって、カンナさんは、晴友くんにとって大切な人。
カンナさんがトラブルに巻き込まれて困るところなんか、晴友くんは見たくないよね…。
わたしは、晴友くんに選ばれなかった。
でも、
だからって、
晴友くんにがっかりされるような女の子には、絶対になりたくない。
ザッ!!
わたしは男の人たちの顔にめがけて、砂を投げつけた。
不意打ちを受けて、男の人たちはしゃがみこむ。
その隙にカンナちゃんの手を引いて駆け出した。
「…あんた、どうして…!?」
「早く!走って…!」
「待てっ!」
「くそっ…絶対捕まえてやるっ」
数秒して、男の人たちが追いかけてきた!