イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で


「私、晴友が好きよ。この気持ちは誰にも負けるつもりはない。
そしてそれと同じくらい、晴友に対して後悔する気持ちがあった」




自信に溢れているカンナさんが後悔していること…?

どんなことだろう…。




「私、すごく太りやすい体質なのよね」


「へ…」


「晴友から聞いたけど、あんた、甘いものを食べても全然太らない体質なんだってね。みんなのスイーツをすいすい食べて目立って、それで『ファイターちゃん』とかって呼ばれてたとか」




晴友くんが…わたしのことを…?




「いいわよねーぇ。私なんか、ココアだけで太っちゃうのに。
スカウトされた時も実はけっこう太ってて、半年で5キロ落とせって言われたのよ。ムカついたから2か月で落としたけど」




す、すごい…。

わたしなんか、そもそも甘いものを我慢する事態が無理だ…。




「そうしてわたしは夢を手に入れた。でも、その代わり、晴友のケーキを食べる喜びを失った」


「……」
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