イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で
※
キスされたとき、一瞬何が起こったのかわからず、俺はカンナの腰に手を当てた。
首に腕が回り、甘たるい香水が鼻を掠めたところで、俺はとっさにカンナを突き離した。
「やめろ…っ!」
「…だってっ…!わたしずっと後悔していたの!晴友を傷つけたって…!晴友がどんな思いで作ってくれたケーキか考えもしないで拒絶して…」
「…あれは…」
たしかに苦い思い出だった。
環奈を励ますつもりで作ったケーキが、逆に苦しませるものになってしまったのだから。
「あれはむしろ俺の方が無神経だったんだ。それを、俺が無神経に逆撫でするようなことをしたから。
ああいうことを言ったのは、それだけおまえが必死で頑張っていた、ってことだろ?
後悔なんて、する必要ない」
「するよ!!
…そういう…問題じゃないんだよ…。私の後悔は…そういうことじゃない…」
「…環奈…」
涙をこぼした環奈に目を見張った。
「だって晴友のこと大好きだったのに…誰よりも大切だったのに…。
それは今も変わらない…。私は、晴友のことがずっと、ずっと好き…」
キスされたとき、一瞬何が起こったのかわからず、俺はカンナの腰に手を当てた。
首に腕が回り、甘たるい香水が鼻を掠めたところで、俺はとっさにカンナを突き離した。
「やめろ…っ!」
「…だってっ…!わたしずっと後悔していたの!晴友を傷つけたって…!晴友がどんな思いで作ってくれたケーキか考えもしないで拒絶して…」
「…あれは…」
たしかに苦い思い出だった。
環奈を励ますつもりで作ったケーキが、逆に苦しませるものになってしまったのだから。
「あれはむしろ俺の方が無神経だったんだ。それを、俺が無神経に逆撫でするようなことをしたから。
ああいうことを言ったのは、それだけおまえが必死で頑張っていた、ってことだろ?
後悔なんて、する必要ない」
「するよ!!
…そういう…問題じゃないんだよ…。私の後悔は…そういうことじゃない…」
「…環奈…」
涙をこぼした環奈に目を見張った。
「だって晴友のこと大好きだったのに…誰よりも大切だったのに…。
それは今も変わらない…。私は、晴友のことがずっと、ずっと好き…」