イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で
わたしと晴友くんの騒ぎの余韻も治まったところで…
「よーし、じゃあこれから気を取り直して打ち上げと行こうか!!
今日はお店の売り上げも予想以上だったし、ご褒美、奮発しちゃうよぉ」
と祥子さんが提案してくれて、わたしたちは今度はお客として夜のサマーフェスタに繰り出すことになった。
みんな大喜びだったんだけれども、例外が一人…。
「この時間からっ?!き、キミ、日菜にそんなことさせていいと思ってるのか…!」
お兄ちゃんがすっかり暗くなっている外を指差して慌てた。
「って…あなた部外者でしょ?いつまでいるんですか、早くお帰り下さい」
「日菜を置いて帰れるかっ!
いいか、日菜っ!お前がどうしてもと言うからそいつとの交際をとりあえず試験的に認めたが…
すこしでもふしだらな交流をしたら速攻近づかないようにさせると約束したの、忘れたか!?」
『晴友くんとのお付き合いを認めてくれなかったら、絶交する』と訴え(脅し)て、どうにか交際を認めてもらったものの、お兄ちゃんの干渉はよりいっそう激しくなり…さっきからずっとこんな調子。
「なら、俺も一緒について行くぞ…!」
と、結局打ち上げもついて来ることになった。