イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で


「…」




「あなたの…




作るケーキが、大好きなんです!!」




やった…




言えた…!




これなら嫌われない、よね…??




「わたし、あなたが作るケーキが大好きで、憧れだったんですっ。
だから、一緒のお店で働いたら、あなたのケーキに接せられるかな…って」




ヘンな理由…!


だけど…この気持ちは嘘じゃない。


つらい時、悩んでいる時、榊くんのケーキを食べると、なぜだかほっとして元気になれた。


榊くんのケーキは特別。


どこのお店に行ったって、こんな気持ちにはけしてならないんだよ?




「このお店で働ければ、もっと身近であなたのケーキと接せられますよね?そしていっぱい食べられますよね…!?
わたし、もっといっぱいあなたのケーキを食べたいっ!お腹いっぱい食べて、しあわせになりたいっ」


「バッカじゃね?」




へ。




「なんだよその理由。いやしいにもほどがあるんじゃね?」




榊くんの返事は予想外に冷たかった。
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