イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で


「『ケーキと接していたい』?おまえ、頭おかしんじゃねーの?ケーキはただの食いもんだろうが!」




わわわわどうしよう…!

職人さんが自分が作ったものを褒められてうれしく思わないはずがないと思ったに、どうして怒るんだろう…!?

どうして…!?




「…で、でも、好きなんですもんっ…!」




とっさに言い返したわたしは、もう必死だった。




「わたしはあなたのケーキが大好きです!
だから働きたい!大好きなもののそばにいたいっ!」




「あっははは!!」




大きな笑い声は、しかめっ面の榊くんが発したものではなかった。



いつの間にか戻ってきていた、祥子さんのだった。




「おもしろい!すっごいおもしろいよ、その動機!さっすがファイターちゃん!あなたらしい!うそ偽りなし、ってカンジ!」




へ…。
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