イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で
「決めた!あなたを採用します!明日からお店に来てね!」
「…ほ、ほんとですかぁ?」
「うん!」
「わぁ…!ヤッタっ!!」
思わず飛び跳ねたわたしとは対称的に、榊くんはあり得ない!って言いたげな様子で食ってかかった。
「おい姉貴っ!!こんなふざけた理由で認めるのかよ!?」
「うちの男の子目当てよりずっといいでしょ?
ケーキが好きなら、それを売るために一生懸命働いてくれるだろうし。それにケーキが余った時だって、このファイターちゃんが食べてくれれば無駄にならないじゃない」
さらりと交わす祥子さんの意志は固いみたいだ。
ああうれしい…!
これで榊くんと一緒に働ける…!
…ってところで。
『ファイターちゃん』ってどういう意味だろう?