イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で


「ごめんね。あいつ口が悪くて。まったく誰に似たんだか。
あいつの言うことは気にしないでね。あれでも根はよくて面倒見がいい奴なのよ」


「はい…」


「もーぅ元気出して!かわいい顔がだいなしっ」




ぱちん、って祥子さんに両手で顔を挟まれて、顔がにゅっと近づいてきた。




「うーん、見れば見るほどかわいいっ!これは美南ちゃんと並んでいい看板娘になるわね…!」




制服、女の子はもうちょっとバージョン増やそうかしら?

定期イベントの時はあれして、これして…


なんてらんらんと目を輝かせて独り言を言う祥子さんを見つめながら、さっきの榊くんが近づいてきた時のことを思い出して胸が痛くなった。


あんなに近づいたのに、急に遠くなっちゃった…。
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