イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で
「日菜ちゃん…俺もうがまんできない。今度一緒にデ」
「ちょっと待て拓弥くん。ここは年長者に譲るべきじゃないのかい?」
「るさいっすよ、おじさんは黙っててください」
「お、おじ…聞き捨てならないな。成人してまだ1年しか経ってないのに」
「年上強調してくんのが、おっさんの証拠だっての」
「ふぅん。言ってくれるねぇ、拓弥くん」
あれ、あれ…!?
なんで険悪ムード?
「ちょっと…ふたりとも待っ…」
ぱこんぱこーん!!
と、言う前に、リズミカルな音が鳴った。
「仕事サボって、なにしてんのおまえら」
手に丸めたメニューを持った榊くんが、怖い顔で二人を見下ろしていた。