イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で

そんな美南ちゃんと拓弥くんの隣では、同じように暁さんが祥子さんに『しつけ』をされていた。




「誰が勝手に下がっていいなんて言ったかなー、暁くん?」


「いやぁ、祥子さんのお手を煩わせないようにと早めに補充しておこうと思って」


「ふぅん、ワッフルを持ってとは、ずいぶん変わった補充なのねぇ」


「うぐ…。
俺と拓弥くんは日菜ちゃんを先輩としてなぐさめていただけなんだけどなぁ」


「そうだ。晴友が日菜ちゃんをいじめるからいけないんだぞ。
元はと言えば、こいつがへそ曲がりなのがいけないんだよ」


「俺がへそ曲がりだぁ?」




榊くんが思いっきりにらんだけれど、拓弥くんは全然動じる風もなく口端を上げた。




「そうだよ。素直になれないお子サマだ」


「はぁ!?」




「はいはいそこまで!」




目をむいた榊くんの間に、祥子さんが割り込んだ。
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