イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で


「晴友っ、ちゃんと謝れよ!」




引っ張られながらも残していった拓弥くんの言葉を無視して、榊くんはムスリとしている。


わたしはといえば



気まずすぎる…。




だって、狭い休憩室の中で榊くんと二人っきりなんだもの…!

せめて…誰か一人は残ってほしかったよ…。

お店忙しいなら仕方ないけど…うう。




わたしは息するのも申し訳ないような気になりながら縮こまっていた。



榊くんを、ちらっと見る。


ぱち


目が合った…!


すかさず目をそらしてうつむく。すると、ぶっきらぼうな声が聞こえた。




「俺はあやまんねぇからな」


「……」


「俺は悪くない。グズなお前が悪い」


「はい…」
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