イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で
おっとりしていて口答えしない…のはまぁいいとしても、それだけに、グズでおどおどしていて…全然頼りない。

そんな態度を見ていると、どうもイライラして落ち着かなくなってくる。


そのせいなのか、どうしてもあいつから目が離せない。

そんな自分にまたイライラして、ついキツイことをしたくなる…。


…イジメっ子だと?

イジめてるつもりなんて、ないんだけど?



そんな悪循環に、この2週間苦しめられてきた。


ったく。
なんなんだ、このもやもやする気持ちは。



あの日からずっとこんなだ。



あいつが面接に来た日。


あの日から、ずっとこの気持ちが消えない…。
















『…おまえ、いつも来るやつだよな』




あいつがバイトの面接を受けに来たとき、心底驚いた。



あいつは俺を見た途端、顔を真っ赤にしてうつむいた。




まじかよ…嘘だろ…。
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