イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で
「どーも私って、目立つことが苦手で…。
こう見えても、恥ずかしがり屋の内気な美女だから…」
許可したオーナー本人がこういうヤツなもんだから、
「こういうのはあんたの方が得意だし、宣伝効果も抜群だからさ、お願いしたいのよねッ」
面倒な役回りを押しつけられる…。
「嫌だ。オーナーなんだから、たまには責任もって出ろよ」
「だめだめだめーっ!
そ、それに私、これから外出しなくちゃならなくてぇ」
はぁ?
こいつ…わざと予定を入れたな…。いい歳したおばはんがすることじゃねぇぞ、ったく。
「今回は拓弥に任せろよ。あいつの方が適任だと思うけど」
そう、拓弥なら適任だ。
きっと、ノリノリでやたらにカメラ目線なお愛想振りまきアピールをやるに決まっている。