イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で
売り上げにはつながるけれど、やっぱり晴友くんは快く思ってなかったんだ。
そうだよね…女のお客さまの相手で毎日大変そうだもんね…。
なにせ、お客さんの前『だけ』は、とーってもやさしいから…っ。
とは言っても…
「…ごめんなさい…わたしテレビになんて無理です…。
人前で話するのだって勇気がいるのに…」
「言い訳は聞かねぇ。出ろ」
晴友くんの言葉は厳しかった。
予想していたことだけれど。
「もうちょっとで来るから準備しておけよ。
俺は紹介するメニューの準備で忙しいから、話すこととかひとりで考えろ。いつも接客で言ってること言えばいいからさ」
「ま、待って…晴友くんっ…」