イジワル先輩さま、ご注文は甘い恋で
「祥子さんデザインの女子の新作制服。
どうだよ、ヤバいだろ?」
「……」
「これでテレビ出たら、放送後の反響が恐ろしいことになるかもねー。こりゃ、男好みのメニューも考えとかなきゃなぁ。
でも、晴友くんが『出ろ』って言うんだから、仕方ないよねぇ」
晴友くんは、無表情でわたしを見下ろしていた。
けど、だんだんと…表情が…険しくなって…。
「別に。だからなんだよ。くっだらね」
怒ったように視線をそらした。
「こいつが何着たってどうなろうが、ドジでトロいのは変わんねぇだろ」
晴友くんの言葉は、わたしの胸を突き刺した。鋭く深く、深く。
「晴友くん。キミってやつは…」
暁さんの声が固くなって、最後はあきれたようにため息まじりになった。
晴友くんの表情がすこし崩れた。