君がいると、いないとで。
私、吉井和架(よしいわか)は、努力してなんとか合格した帝徳高校2年のバカでいう学年1だ。
そして目の前にいるこのウザい顔したやつが、今井君に勝てない学年2位の真島琥珀。
一応、長年のツレになってしまっている。
今日の始業式で、担任の一言に驚愕。
『以前も言いましたが、明日のテストは90点以上とるように』
…キイテナイ。
この学校では、決められた点数未満だとペナルティーと生存の危機の刑が課される。
去年はお陰で夏休みが潰れ雑用をやらされバカ1というあだ名が定着し…
言うまでもなく両親には厳重警戒により春休み全て琥珀にお預けさせられるという、質素な春を送っていた。
「ねえ、もしやあんた…課題テストあるの知ってたでしょ?」
そうだ、そんなことを今更気づいた。
琥珀は春休みずっと勉強を教えてくれてたけど、そんなこと一言も言ってない。