夏の終わりの失恋歌(恋愛中毒1)
えっと、えーっと……
予想外のことに思考が停止してしまう。
頭の上から、伸彦の声が響いた。
「俺が傍に居たら、泣けない?」
「泣かない方が、いい……もんっ」
声が詰まる。
「泣いちゃえばいいのに」
こんなに優しい声してたっけ?
ってくらい、伸彦の声は彩華の耳に優しく響く。
「淋しいんだろ?」
……ああ、もう。
なんで人の感情をストライクに言っちゃうかな。
……かくして、私は。
男友達の胸の中で泣くという。
忘れてしまいたいほど恥ずかしい経験をしてしまったわけ。
10代最後の夏の終わりに。
予想外のことに思考が停止してしまう。
頭の上から、伸彦の声が響いた。
「俺が傍に居たら、泣けない?」
「泣かない方が、いい……もんっ」
声が詰まる。
「泣いちゃえばいいのに」
こんなに優しい声してたっけ?
ってくらい、伸彦の声は彩華の耳に優しく響く。
「淋しいんだろ?」
……ああ、もう。
なんで人の感情をストライクに言っちゃうかな。
……かくして、私は。
男友達の胸の中で泣くという。
忘れてしまいたいほど恥ずかしい経験をしてしまったわけ。
10代最後の夏の終わりに。